V初回治療に用いる抗HIV薬の選び方
8.薬剤耐性検査について
抗HIV薬開始前には薬剤耐性検査を行うことが推奨される(AII)。日本ではRT領域、PI領域、IN領域の薬剤耐性検査(遺伝子型)を同時に依頼することが可能である。検査を依頼してから結果が得られるまでには4週程度を要するため、診療の早いタイミングで検査を依頼することが望ましい。医療費助成の制度取得前のタイミングで検査を依頼したい場合には「国内流行HIV及びその薬剤耐性株の長期的動向把握に関する研究」班84)に依頼することが可能である。耐性バリアの高い抗HIV薬を選択する場合は薬剤耐性検査を待たずに抗HIV薬を開始してもよい。薬剤耐性変異が検出された場合には結果をもとに治療薬を再考する3)。