抗HIV治療ガイドライン(2023年3月発行)

VIウイルス学的抑制が長期に安定して得られている患者での薬剤変更

4.旧来の薬剤を長期内服している患者での治療変更

 旧来の薬剤の中には、近年の薬剤と比較して副作用が多いものや、抗ウイルス効果が劣るものもある。たとえば以下の薬剤は、副作用の有無や患者背景(薬剤耐性ウイルスの有無、併用薬との相互作用など)を確認の上、状況によっては薬剤変更も検討する。

  • AZT: ミトコンドリア障害のリスクがある。貧血を来すことがある。
  • EFV: 中枢神経系症状(不眠、うつ、異夢など)を来すことがある。
  • LPV/rtv: 脂質代謝異常を生じることがある。内服錠数が多い(4錠/日)。薬剤相互作用。
  • ATV+rtv: 尿路結石・腎機能障害のリスクがある。ビリルビンの上昇はほぼ必発である。

なお、抗HIV薬の副作用の詳細については第IX章を参照。

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